その他の網膜疾患(もうまくしっかん)
網膜前膜(黄斑前膜)
網膜前膜とはどんな病気?
網膜の前方に炎症他さまざまな原因で繊維状の膜が張ってしまい、ぼやけて見えたり歪んで見えたりします。

特に原因がなくても膜が張ってくることがあります。当院には網膜の断層写真を撮る光干渉断層計(OCT)があり、薄い膜でも診察することができます。
網膜前膜の治療
初期であれば進行してこないか経過観察をします。ゆがみを自覚しだしても、手術で膜を取り除くことで見え方を元に戻すことができます。時間がたつと戻らなくなってきますので、ゆがみが進行したら早めの手術をおすすめします。最新の設備を整え、経験豊富で高い技量を持つ医師が執刀する横浜市立大学附属市民総合医療センター眼科やJCHO東京新宿メディカルセンター眼科を紹介しております。


黄斑円孔
黄斑円孔とはどんな病気?
網膜の真ん中に穴が開いてしまう病気です。ものを見る中心が歪んで見えなくなります。穴が開ききらない偽黄斑円孔というものもあり、黄斑円孔ほど治療を急ぎません。当院の光干渉断層計(OCT)を用いれば確実に判別できます。
黄斑円孔の治療
手術で穴の周りをきれいにすることで穴はふさがります。視力もある程度戻ります。網膜前膜同様、時間がたつと戻らなくなってしまうので、早めの手術をおすすめします。


中心性漿液性網脈絡膜症
中心性漿液性網脈絡膜症とはどんな病気?

網膜とその外側の脈絡膜の間には網膜色素上皮細胞が敷きつめられていますが、そこが何らかの原因で破壊されると網膜の下に水が溜まって浮いてしまう病気です。ある日片目が急にかすんでしまいます。働き盛りの方に多く発症します。自然に治ることもありますが、長引くと視力が戻りにくくなり、治療も効かなくなってきます。
中心性漿液性網脈絡膜症の治療
避けられるならストレスを避け、煙草を吸っている方は禁煙しましょう。さらに血行をよくする薬を飲むことで治りやすくなります。病変が黄斑という網膜の一番感度が良い部分からはずれていればレーザー治療が良い治療法になります。
網膜色素変性
網膜色素変性とはどんな病気?
網膜が少しずつ悪くなっていく病気です。暗いところが特に見づらく、視野が狭くなっていきます。原因は今のところ明確にはわかっていません。
網膜色素変性の治療
進行を遅らせる内服薬はありますが、根本から治す薬がありません。白内障や網膜の水ぶくれ(浮腫)を併発しやすいので、視力が下がったときも網膜色素変性自体ではなく、白内障などが原因のことが多くあります。白内障であれば手術、網膜の水ぶくれは点眼薬や飲み薬で治すことができます。網膜色素変性に併発する水ぶくれは通常の診察ではわかりにくいので、当院にもある光干渉断層計での診察が必要となります。