加齢黄斑変性 かれいおうはんへんせい
加齢黄斑変性の症状例
- 物がゆがんで見える(変視症・歪視)
- ぼやけて見える(視力低下)
- 視野の一部に見えないところがある(視野欠損)
- 視界の中心辺りが暗く見える(中心暗点)


加齢黄斑変性とはどんな病気?
加齢により網膜、脈絡膜が萎縮し、網膜に良くない血管(新生血管)が生えてきます。
新生血管が破れて出血したり、血液中の成分が漏れ網膜浮腫(水ぶくれ・むくみ)が出現します。
治療が遅れると失明する(視力0.1以下になる)病気のひとつです。

加齢黄斑変性はどのような人に多いの?
加齢黄斑変性の検査方法
眼底検査

眼底にある網膜の状態をスキャンして調べます。
加齢黄斑変性の治療方法
ほとんどの場合、手術治療にはなりません。主に抗VEGF療法での治療になります。
抗VEGF療法(抗血管新生療法)
加齢黄斑変性では、良くない血管(新生血管)を活発化させるVEGF(血管内皮増殖因子)という物質が出ています。
抗VEGF療法(抗血管新生療法)は、このVEGFの働きを抑える薬剤(ルセンティス)を眼内に注射することにより新生血管の増殖や成長を抑制する治療法です。

ルセンティスは毎月注射すると最初の3ヶ月は視力が良く上がり、その後は少しずつ上がります。平均での話ですので、人によって結果は違いますが、4ヶ月目以降注射回数を減らすと平均でも少し視力が下がることが知られています。調子の良いときだけ注射しないようにすれば視力はあまり落ちないことが分かっているので、なるべく少ない注射回数で視力がなるべく良くなるように、毎月網膜の状態を見ながら治療していきます。


ルセンティスの他にもアバスチンという同様の薬やレーザー治療や手術療法などもありますが、治療して視力の上がる可能性が治療しても下がってしまう可能性を上回っているのは、ルセンティスだけです。 アバスチンは、癌から出ているVEGFを中和するために点滴する薬ですので、眼に注射するときは保険が効きません。
加齢黄斑変性のタイプによっては他の治療が良い場合もありますので、しっかりとした診察が必要です。重症で特殊な場合は横浜市立大学附属市民総合医療センター眼科や東京大学眼科の黄斑外来を紹介しております。
加齢黄斑変性の予防法
喫煙者は禁煙しましょう。